ドライバーを選ぶ時に気を付けたいポイントその3
2018/06/06
こんにちは、工具屋てっちゃんことファクトリーギアの澤山です。
工具を普段あまり使わない方でもドライバーは使った事があるんではないでしょうか?
でも、その使った事のあるドライバーもどこかの景品でもらったようなドライバーではないでしょうか?
ドライバーだってそれを専門に作るメーカーさんがある位、奥も深くいろいろなドライバーがあります。
お店でも「店長〜、ドライバーってどこのが一番いいんですか?」ってよく聞かれる質問の一つなので、ドライバー選びの参考になればと、3回に分けてドライバーを選ぶ時のポイント紹介して来ました。今回はその最後です。
第一回目は
ドライバーを選ぶ時に気を付けたいポイント その1
でグリップについて紹介しました。
第2回目は
ドライバーを選ぶ時に気を付けたいポイント その2
でドライバーの先端に付いて紹介しました。
3回目の最後は、「シャンク」と「貫通か?非貫通か?」に付いて紹介します。
■ドライバーのシャンクの付け根に6角がある・・・
ドライバーのシャンクって丸だけでなく6角軸もあるし、もっとよく見ると付け根が6角になったタイプがあります。
これは、ここにスパナやメガネレンチを掛けてられる様に6角になっているのです。
なぜレンチをかけるか?それはもちろん回す力を強くする為なんです。
プラスねじは十字の溝が奥に向かってテーパー(斜め)に切ってあります、ドライバーでそのねじを回そうとする時に、その溝を添ってドライバーが外に出ようとする力が発生します、これをカムアウトと言うのですが、そうならない様に回す力だけでなく、ねじにドライバーを押し付ける力も必要になります。
そうならない為に、押す力に集中しつつも、回しやすく、もっと力を掛けたい場合に、この6角部にスパナやメガネレンチを掛けて回すのです。
グリップを握って回すよりも、レンチを掛けて回した方が、より大きな力で回せますからね。(snap-onなどアメリカのメーカーのドライバーは6角部がインチサイズになっている事がありますのでご注意下さい)
上質な工具メーカーのモノでも30Nmと持ちませんのでお気をつけ下さい。
■貫通と非貫通のドライバー
見分け方は、お尻が叩ける様に鉄のパーツが付いています。
貫通というのは、ドライバーのシャンクが一体式ではありませんがお尻まで繋がっていて、固着したネジなどを緩めたりする時に叩いて衝撃を与えて緩めやすくしたりする為です。
日本では多くのメーカーでこの貫通タイプのドライバーがラインナップされています。
ただ海外の工具メーカーのドライバーではこの貫通ドライバーがラインナップされていないメーカーも多く、あったとしても種類が少なく、どちらかという消極的な感じです。
それは、前回のドライバーの先端の所でも触れましたが、マグネットでなくてもねじがくっ付く位、先端の精度を上げているのに、叩いて先端を痛めるなんて・・・。という事です。
その気持はよく分かります。
でも日本人には貫通タイプが人気なんです。
貫通ドライバーは重いです。
だから、貫通ドライバーを持っていても普通の非貫通ドライバーを持っていたりします。
だって、貫通ドライバーは鉄を使っている部分が多いから思いんです。。。
何本もねじを締める作業ならば、非貫通の軽いドライバーの方がいいでしょうし、固くしまったねじをゆるめるのでしたが、叩いたりする場合もあるし、貫通の方がよかったりします。
もちろん、グリップの形状で緩める時の握り心地や締めるときの握り心地で選ぶ方もいらっしゃいますが・・・。
今回のまとめ
ドライバーに力を掛けてしっかり回したいと思った事がある方は、根元に6角部が付いているドライバーを選ぶといいですね。
また、錆び付いたネジや、固着したネジを緩める事が多い方には貫通タイプのドライバーを、そこまでヘビーな使い方をされない方には、非貫通タイプのドライバーの方が軽くていいですね。
ドライバー選びの総まとめ
その1から
グリップは実際に使うときと同じ握り方でしっくりと握りやすいグリップを選びましょう
その2から
まずは、ネジのサイズに合った番手を選ぶことが前提で、さらに拘る方は、ネジにあった先端のドライバーを選びましょう
その3から
力を掛けたい時は根元に6角部の付いたドライバーを・・・
錆び付いた固着したネジを緩める事が多い方には貫通タイプを・・・
そうでない方、軽さ重視の方には非貫通タイプのドライバーを・・・
工具など、人間の手で使うモノには、それぞれの人の拘りや国の文化の違いなどいろいろあって、たかがドライバーかもしれませんが色々あります、お仕事やDIYで使う方もそれぞれにあったドライバーをお選び下さい、そんな時の参考になれば嬉しいです。