★工具屋てっちゃんの工具ブログ!

工具は、使いやすさや機能を追求した芸術品!そんな大好きな工具のことから 日々の出来事や感じた事を書いてます!!

高いけど、その価値はあるスタビレーのトルクレンチ

   

 

こんにちは、工具屋てっちゃんことファクトリーギアの澤山です。

設定したトルクに達すると「カチッ」と教えてくれて、ボルトやナットを規定トルクで締め付ける工具「トルクレンチ」
工具の中でも高額な商品なので、後回しになりがちですが、車やバイクや自転車など、トルク管理が必要な場所では無くてはならない工具です。
そんなトルクレンチも安いモノから高いモノまであるのですが、高いモノにはそれなりの理由があります、今日は、ちょっと高いけど、とってもいいスタビレーのトルクレンチを紹介します。

 

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まず、どうしてトルクレンチがいるのか?どうして規定トルクで締め付けなければいけないのか?
その理由を簡単にご説明しますね。
下の写真をご覧下さい。

o0480027013355465986KTCさんのトルク管理の資料より

ボルトを締めると、ナットに引っ張られてボルトのネジ部が伸びますよね。
伸びたら今度は戻ろうとする力が発生します。
輪ゴムをイメージしてみて下さい。輪ゴムは引っ張ると戻ろうとする力があるからしっかり止まりますよね。

ボルトも一緒で、伸びて戻ろうとする力が一番強い時が一番締まっているんです。
でも、それを越えると、伸びきってしまい戻ろうとする力が無いので、締まっていない、更にそれ以上やると、伸びきってちぎれてしまいます。
だから、力一杯締めればいいという訳ではないのです。
戻ろうとする力が丁度いいところ、これを規定トルクといいますが、その規定トルクで締められる様にトルクレンチがいるんです。

当然ですが、規定トルクは、ボルトの太さや材質によっても違います。

手の感覚というのは非常にいい加減なものです、気分によっても変わりますからね!
だからトルクレンチが必要となるのです。

また、トルクレンチは安物から高いモノまでいろいろとあります。
今日紹介するトルクレンチは、ヨーロッパで初めてトルクレンチを作ったと言われているドイツの工具メーカー「スタビレー」。

そのトルクレンチを紹介します。

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ドイツらしくちょっと厳つい感じが僕は好きです。
通常のプリセット型のトルクレンチは、中にコイルバネを使用しているのですが、スタビレーは板バネを使っているんです。
通常のプリセット式のトルクレンチは、そのコイルバネを圧縮して設定トルクをセットします、ラチェットで締めて力がかかるとそのバネを押し戻してバネとラチェット部の間にある部品が「カチッ」と動いて知らせてくれる仕組みですが、スタビレーはコイルバネではなく板バネを使用しています。
カットモデルで説明しますね。

 

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スタビレーの板バネ式は右の矢印の部品、これが支点となるのですが、これが動いて設定トルクを調整します。
一般的なプリセット式のトルクレンチはコイルバネの押し戻す力でトルク値を測りますが、スタビレー板バネをはじく力で測ります。
ちょっと分かり難いかもしれませんね、
定規をイメージしてみて下さい、その定規の両端を持って曲げたときと、短く持って曲げたときでは、短く持った時の方が力が要りますよね、その原理なんです。

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ボルトやナットを締め付けて行くと、ラチェット部と繋がっている写真左の部品が矢印の方へ下がります。すると右側の矢印の部品が上がり、先ほどの板バネをはじく、という仕組みなんです。
分かりますでしょうか?
動画も用意しておりますので、よかったらご覧下さい。

 

いかがでしょか?
板バネ式だから、小さいトルクからしっかり「カチッ」というし、設定トルクを戻さなくてもいいって言うのもいいですよね。

それと、スタビレーのトルクレンチはヘッド交換式

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スペースが無くてソケットを付けて使えない場所などでは、スパナやメガネなどのアダプターを付けて使えるので、使用出来る場所が広がります。

スタビレーのトルクレンチ、ちょっといいでしょ!高いけど・・・
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  • 730N-20S 40~200Nm 定価86,320円が・・・59,900円

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豊橋店には、スタビレーのトルクレンチのカットモデルもありますので、よかったらご覧になって下さい。
 

 

 

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