ニッパーは刃物だから錆より切れ味優先!
2018/06/15
こんにちは、工具屋てっちゃんことファクトリーギアの澤山です。
今日はニッパーの事について・・・
多くの工具はピカピカ光ってかっこいいクロムメッキがしてありますが、よく見るとニッパーってメッキをしてないのが殆どですよね。
他にもカッター付のペンチやラジオペンチなど。。。
■そもそもメッキって何の為にするのか?
工具にクロムメッキをかける理由は、耐摩耗性や耐食性に強くする為なんです。
工具は基本クロムバナジュウム鋼という「鉄」です。水がかかると錆びますし、使っていれば摩耗しますからね。
でも、あえてメッキをかけない工具もあるのです。
メッキが剥がれて異物混入などの問題が発生する現場とか、ハイパワーのエアーや電動工具でソケットなどのメッキが万が一剥がれたりして飛んで来て、目に刺さったりしたら危ないからなどの理由でメッキをかけない工具もありますが、手で使うハンドツールは基本的にはメッキがしてあるモノが殆どです。
■でも刃物は別です。
例えばニッパー。
ニッパーは、配線や針金などを切る工具ですがメッキがしてないモノが多いんです。
メッキをかけると刃の上にも数ミクロンですがメッキが乗ります。
極端なことを言うと尖った刃が丸くなってしまうんです。ミクロン単位でのことですが・・・。
特にニッパーは切る対象物の素材や太さによっていろんな種類があり、刃の部分はとっても大事なんですよね。
だからニッパーは、錆よりも切れ味優先でメッキをしてないんです。
でも、中にはメッキのニッパーもあります。それは、どうしても水回りのお仕事が本業の方などは、錆に強いメッキのニッパーを選ばれますね。
それと、カッコイイから・・・という理由で選ばれる方もいらっしゃいます。
■メッキじゃないのにメッキの様に錆び難いニッパーもあります
これは多分日本にしかないと思いますが、KTCの最上級ブランド「NEPROS」のニッパー。
これ、ピカピカでしょ。
これはメッキではなく素材を磨いてここまで光らせているんです。いわゆる鏡面仕上げってやつです。
かなり手間がかかっています。ちょっとすごいでしょ。
ここまで鏡面に磨く事によって、表面に酸化物が付き難くなって錆にくくなるのです。
僕のお店のニッパーはだいたい3,000円前後のモノが多いのですが、これはそれらの倍以上しますけどね。。。
ネプロスは他の工具はピカピカのクロムメッキ、でも握りモノはメッキをかけたくない、でもメッキの様に光らせたいと素材を磨いてここまで光らせているのです。
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■メッキしてないから手入れも大切です
殆どのニッパーやペンチはメッキがしてなく錆び易いので、たまには手入れをしあげて下さい。
表面だけでなく接合部も動きが悪くなりますから。。。
手入れと言っても難しい事ありません。
オイルに漬けてあげるだけ、浸透性の高いオイルとか余ったエンジンオイルとかで十分なんです。
もし動きが悪かったりしたら、刃と接合部を一日漬けてあげると動きが変わりますよ~。
■まとめ
ニッパーは切断能力、切れ味を優先している刃物です、一つのニッパーで何でも切ろうとせずに、切る対象物に合わせて使い分けも大事ですし、お手入れも大切です。
刃物は消耗品ですが、いい工具は大事に使えば長く使えますよ