ページトップ

ファクトリーギア

BLOG今旬な工具の話題をお届けします

2020.11.17

工具クイズ上級編の解答と解説~前半~

POSTED BY

第1問 PBはもともと何のメーカーだった?

正解は「農工器具」でした。(正解率が39.4%)

工具好きなら誰もが知るスイスのドライバーメーカーのPBは1878年の創業で、元々は周辺の農家が使う農耕用の小さな金物類を製造するメーカーだったのです。


そのPBの大きな転換期となったのは第二次大戦。当時の社長であるバウマン氏が、国外からの調達に頼っていた工具のなかでも、スクリュードライバーを自国スイスで作ろうと決意したそうです。農耕用の金物類で良質な鉄を作るノウハウや作る技術はあったがドライバーのグリップの成型のノウハウはなく、アメリカの書籍からプラスチック成型を学び、1953年にプラスチック成型のドライバーの販売が始まったそうです。

ここでお分かりの様にPBはアメリカのドライバーをお手本に最初は作られたのです。ですから、クラシックグリップと言われるグリップはアメリカのドライバーのグリップ形状に似ていますよね。そこから、現在のマルチクラフトなどのグリップ形状に進化していったのです。

こちらの記事も参照ください

第2問 KNIPEXは何種類の素材を使い分けている?

正解は8種類でした。(正解率は39.4%)

プライヤーメーカーといえばKNIPEX、誰もが称賛するプライヤー専門メーカーのKNIPEXはドイツのデュッセルドルフ近郊のウッパタールという工業地区にあります。

この近くにはエッセンという鉄の産地があります。他にもドルトムント、ゾーリンゲンなど、近郊には高品質な鉄が産出され、それらを使った多くの産業が生まれたそうです、1882年創業のKNIPEXもそんな高品質な鉄を使い、刃物系・プアイヤー系と8種類の素材使い分けて製品を作っているそうです。

また、ゾーリンゲンなど刃物でも有名なエリアも近いことから刃物研削職人も多く、そんなドイツ職人の技術から素晴らしいプライヤーが生まれ今もの引き継がれているんですね。

こちらの記事も参照ください。

第3問 SNAP-ONの工具には製造年を示す刻印(イヤーマーク)があります。この刻印が示す製造年はいつ?

正解は2011年でした。(正解率は32.7%)

1920年、当時サラリーマンだったジョセフ・ジョンソンがT型のハンドルにソケットを付け替えていつものボルトを回せる工具を考え出したことから始まり今年100周年を迎えたKing of Toolのsnap-on、100年もの歴史があると、ロゴも色々と変わり、こだわりのある人は、そのロゴに拘っていたりしますよね。
また、snap-onの特徴はイヤーマークです。多くのメーカーは法則のある数字やロットNOでわかる様にしていますが、このSNAP-ONは、製造年をマークで刻印しているんです。多くの工具は型番の刻印の横にあるのですが、多く人はあまり気にしていませんが、持っているsnap-onをちょっと見てみると面白いですね。

 

第4問 HAZETとSTAHWILLE、創業はどっちが古い?

正解はスタビレーでした。(正解率は61.8%)

何となくHAZETの方が古そうな感じがしますよね、でも、そんなHAZETは1868年創業で、スタビレーは1862年、とは言ってもたった6年前で殆ど一緒ですが、スタビレーの方が創業は古いんです。

HAZETは鍛造技術に優れたメーカーで、今でこそ面接触になりましたが、面接触のソケットが主流となった時にも交差を狭くしてボルトナットの接点を直線的なデザインを最後の最後まで製造していて、それを好むお客様も多くいらっしゃいました。なんか頑固な感じがしますよね。10数年前のことです。


一方、スタビレーは江戸末期の1862年に創業し、蒸気機関車用の工具から始まり今では、製造工場を始め自動車産業・設備・航空機産業と幅広い市場に工具を供給する総合メーカーです。ちなみにHAZETの創業した1868年は明治元年です。スタビレーの創業した1862年は日本では坂本龍馬が活躍し出す幕末、アメリカでは南北戦争真っ只中の時代です。
なんかそれを考えると、HAZETもスタビレーも凄いですね!

こちらの記事もご覧ください。

hazet

STAHWILLE

第5問 Ko-kenのインパクトソケットはハンドツール用ソケットよりも硬度が高い。〇か×か。

正解は○ (正解率は40.4%)

インパクトソケットは、衝撃を与えて回す為、あえてハンドツールよりも硬度を落とすメーカーもありますが、そんなメーカーのインパクトソケットは肉厚のモノが多いです、それは強くする為です。。。
でも、Ko-kenは硬度を高くして、でも粘りを出すことでソケットの厚みを薄くできています。カタログをみると、インパクト用ソケットでも。スタンダードタイプと肉薄のタイプがあります。ハイパワーインパクトでガンガン使う方はスタンダードタイプ、オートモーティブ系は薄肉を好まれますよね。種類も多いのでKo-kenを使ったことのない方は一度ラインアップを見て見て下さい。

RELATEDPOSTS関連記事