2020.9.15
工具クイズ初級編の解答と解説~後半~POSTED BY ジャンプマン
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先日工具クイズ第2弾としまして初級編・中級編・上級編と3つのレベル別にファクトリーギアから工具クイズを出題しましたが、みなさんいかがでしたか?
今回はその初級編後半(第6問~第10問)の解答と解説です!
まだクイズを解いてないという方はぜひクイズにチャレンジしてから読んでくださいね!
それでは解答と解説です。
第6問 ドイツの工具メーカー「Wera」。ドイツ語で何と読む?
正解…ヴェラ
英語読みだと「ウェラ」と言いたくなりますが、今回はドイツ語読みなので「ヴェラ」が正解です。
1936年創業のドライバー専業メーカーとしてスタートしました。
日本でも以前から人気の「ダイヤモンドトップドライバー」や、近年圧倒的に人気を博している「レーザーチップドライバー」は、工具屋に行ったことがあるかたなら一度は御覧になっているかと思います。(ドライバーを握るときの手の形からデザインされたグリップも特徴的です)
さらに近年WERAではドライバー以外のラインナップにも力を入れられて、単なるドライバー系メーカーに留まらない発展を遂げています。
画像のようなアイテムはどうしても後発メーカーという立場になることを利用し、他メーカーにない機能をふんだんに盛り込み独自のポジションを確立しています。
また比較的スタンダードなソケットもサイズごとにカラーリングを施し作業効率化を図るデザインにするなどの工夫があります。
ドライバーからWERAを知った方も一度他のラインナップをぜひチェックしていただきたいです。
第7問 DEENのトルクレンチは左ねじ(逆ねじ)にも対応できる。○か×か
正解…○
こちらは2択だったので答えやすかったかと思いますが、実際にDEENのトルクレンチはどのような機構で左ねじにも対応しているのか見てみましょう。
こちらがDEENのトルクレンチ(DNTQシリーズ)です。
左ねじ対応のトルクレンチは他メーカーでも製造されていて、たいていは矢印で『どちらも回せます』ということを表していますが、DEENのトルクレンチはあくまで一方向のみにしか回せません。
ではどのように対応するのかというと、ヘッド部分を外してひっくり返してとりつけるというシンプルな方法で実現するのです。
上の画像のようにラチェットヘッド部分が取り外しできます。そのまま表裏をひっくり返すように取り付けることで、トルクレンチ本体の動かす方向は同じでもヘッドが反対に付いているので逆回りになって左ねじに対応しています。
ちなみに、ラチェットヘッドはその機構上、正回転と逆回転を切り替えられますが、先程解説したようにトルクレンチ本体は一方向にしか回せないので、ラチェットヘッドの切り替えでの左ねじ使用は不正確なトルク管理・故障の原因になりますのでご注意ください。
第8問 これは何をするための工具?
正解…パイプを切断する
こちらも要の部分を注目していただければ「パイプカッター」という工具であることが分かります。
パイプカッターは金属製のパイプ(鋼管など)を切断する際に使用します。
他にパイプを切断するときの工具(サンダーなど)では火花や切粉、騒音といった面が不都合になる場合にそれらの発生を抑えられるという利点があります。
要の部分と言ったのはこの円盤状のカッターです。このカッターと反対側のローラーでパイプを挟み、パイプカッターをパイプに沿って回していくと切断できる仕組みです。
工具クイズで掲載したモデルはシンプルなタイプですが、メーカーによってはラチェット式などより作業効率を上げたモデルもあります。
第9問 レッドブルレーシングとコラボした工具を販売したのはどこのメーカー?
正解…WERA
こちらは工具メーカーの情報を知らないと意外に難しかったのではないかと思います。
上の画像のようにレッドブルレーシングとWERAのダブルネームになっているのが分かりますね。
精密ドライバーセットやツールチェック、インサイダービットドライバーなど、通常カラーでも人気のモデルがレッドブルレーシングの配色とあって当時店頭でも非常に人気がありました。(他にもドライバーセットもありました)
残念ながら2017~2018年にかけての企画だったようで現在新品を入手することは難しいです。
たらればですが、レッドブルレーシングがホンダとタッグを組んだ2019年以降も企画されていれば日本国内での人気もさらに白熱したのではないかなと思います。
もちろん現在はスタンダードカラーのラインナップでいずれも販売されていますのでぜひご覧ください。
第5問 「トルクス」またの名の「ヘックスローブ」は6つの○○という意味を表しています。
○○に入る言葉は何?
正解…耳たぶ
こちらの問題、回答を集計してみると初級編としてはかなり難しかったという結果が分かりました。
トルクス(ヘックスローブ)ねじは1967年にアメリカで開発されたネジ穴の規格です。
他の形状(プラスねじや六角穴ねじ)などに比べてしっかりと力を伝達して締められるため、ねじと工具双方を傷めにくく工業製品に多く用いられています。
一応最大のヒントで「ヘックスローブ」から推測できるようにしておりましたが、そもそもヘックスローブという言葉自体聞き馴染みが無いかもしれません。
実は「トルクス」や「TORX」という名称は商標登録されているものなのですが、工具を使用される方々にはこの名称が一般化しているのです。
しかしながら、トルクスの形状を「6つの耳たぶ」と表現するのは独特ですよね。どちらかというと「星形みたいになっている」と聞く方が多い気がします。
ちなみに、トルクスねじは適合するサイズのトルクスねじ用工具を使わないとしっかりはまりません。つまり六角レンチ等では代用できませんのでご注意ください。
トルクスのサイズは「T○」と○に数字が入りますのでこちらを手掛かりに探してください。「T○」のサイズが分からない場合は、ネジ穴の頂点から頂点を実測していただくと推測できます。