2020.2.17
【ビギナー応援】東日 トルクレンチの使い方!POSTED BY あんどう
ファクトリーギア柏店のあんどうです!
今日は東日のトルクレンチについて書いていきます!
自動車メカニックさんの使用率No.1といって過言ではない東日のトルクレンチ。
メカニックさんの強い味方ですね?
なぜトルクレンチが必要か?
ネジの締め付けトルクを管理することにはいくつか理由があります。
・締め付け不足によるネジの緩みを防止する
・締め過ぎによる部品の破損を防止する
・個人の感覚で締め付けることによる、製品品質のばらつきを防止する
おおまかに、こんな理由があげられるかと思います。
これらを解決しよう!という工具がトルクレンチです。
適正締め付けトルクがわかったらトルクレンチを選ぼう!
トルクレンチには色々なタイプがあります。
ここではファクトリーギアが販売する中で最もポピュラーな
「プリセット型トルクレンチ」を中心に紹介していきます。
タイヤ交換作業を例に、乗用車のホイールナットの締め付け用にトルクレンチを選んでみます。
乗用車のホイールナットの締め付けは、105〜110Nm(ニュートンメートル)が一般的な値です。
プリセット型トルクレンチには測定トルクの設定範囲があります。
対応できるトルクレンチは何種類か発売されていますが、
ファクトリーギアではほとんどの場合「40〜200Nm」をオススメしています。
これはトルクレンチの構造の特性上、設定範囲の下限と上限付近では誤差が出やすいため
「締め付けたいトルクが設定範囲の真ん中あたり(=誤差が少ない)」になるためです。
せっかく適正トルクでネジを締めようとしているのに誤差が大きくなってしまうのは残念ですよね?
30〜140Nmのモデルでも締め付け自体は可能です。
誤差の問題だけでなく、全長が短くなりグリップが細くなる分、作業する人は締め付ける力が必要になります。
1台=5穴のホイールナット4輪分とすると、20回締めることになります。
何台分も作業するとなると疲労感も違ってくるはずです。
「より正確に締め付けができて作業が楽」ということもオススメのポイントです?
測定トルクを設定しよう!
トルクレンチ選んだら早速作業に入っていきましょう(^^)
ネジを締め付ける際に設定トルクが変わってしまわないように、トルクレンチにはロックが付いています。
メーカーによってロックの機構が異なります。
東日の場合はグリップエンドのこのネジを緩めるとロック解除、トルクを設定できるようになります。
グリップエンドを回して設定トルクを上げていきます!
小窓の赤い線と目盛が主目盛、グリップエンド付近の赤い丸とグリップエンドの副目盛の値を見て設定します。
最初は戸惑うかもしれませんが理解してしまえば難しいことはありません?
下の写真の状態が110Nmです。
締め付けトルクの設定ができたらロックのネジを締め直します。
ゆっくり締めてクリックは1回!
上の写真のように、主目盛の小窓の下に線があります。
手のひらの中心あたりにこの線が来るように握ってください。
短く握っても長く握っても締め付けトルクに誤差が出てしまうので、この線が正しい握る位置の印です?
ネジを締めていき、設定トルクに達すると「カチッ」という音とともにトルクレンチがわずかに振動します。
「カチッ」が設定トルクに達したタイミングなので、同時に締め付けを止めます(大事!!)
「カチッ」と鳴っても締め続けると締め過ぎ(オーバートルク)になってしまいます。
「カチカチッ」と2回鳴らす場面を見かけたことがあるかもしれませんが、それはオーバートルクです•••
なので、「締め過ぎないようにゆっくり」「クリック(カチッ)は1回」でご使用ください?
トルク測定は右ねじだけ!
本体に大きく「ONLY⇩」と書いてあります。
ラチェット機構のため緩め方向にも回ってしまいますが、あくまで締め付けトルクの測定用なので推奨されていません。
長く使えるように正しく使いましょう?
使用後は設定トルクを最下限に戻す
もう一つ、トルクレンチを長く使うための大事なこと。
作業後は設定トルクを最下限に戻して保管してください。
トルクレンチ内部にはバネが入っていて、バネのテンションでトルクを設定しています。
設定トルクを上げた状態だとバネに負荷が掛かり続けている状態なので、長時間負荷がかかり続けると誤差が大きくなる原因となります。
「ホイールナットにしか使わないから」という理由でも保管時には設定を下げる習慣を意識しましょう。
安全に関わる、大事な役割の工具なので正しく使いたいですね☺️
トルクレンチでお困りの際はファクトリーギアスタッフまでお気軽にご相談ください!
東日のトルクレンチはファクトリーギア各店、または通信販売にてお求めいただけます。