HOW TO 2016.2.20
グリス選びの参考にPOSTED BY 藤原 尚
愛知県東三河地方はとんでもない雨です。
今日も当然自転車通勤ですが、今日はさすがに店長のお言葉に甘えて車で送ってもらおうと思います。
こんばんは、ファクトリーギア豊橋店のフジワラです!
さて、ベアリングやギアなどの潤滑にグリスを使うと思うのですが、一口にグリスと言っても用途や使用環境によってそれに適したグリスが存在します。
今日はそんなグリスの選び方や、オススメのグリスなどをご紹介したいと思います。
そもそもグリスってなんなのか?
潤滑油とグリス。どちらも潤滑目的で使用しますが、グリスとはなんなのか?
グリスとは潤滑油に粘度だす増稠剤(ぞうちょう剤)と極圧剤などの添加物を混ぜたものを言います。
潤滑油だと流れ出てしまうようなところに、粘り気のある混ぜ物を加えて潤滑油を対象物に留まらせるようにしたものがグリスです。
ベアリングを油で満たしたとしても、ジャージャーに流れ出てしまいます。だからグリスを使うんです。
グリスの種類について
グリスを厳密に分けるとかなりの種類になりますが、大きく分けてご紹介します。
モリブデングリスの大きな特徴は極圧性が非常に高いところ。接触圧力が高いところや、荷重のかかるところに向いています。チェーンや、スイングアーム、ミッションのギアなどに最適です。
ただし、他のグリスと比べると粘度が低く、熱に弱く水に流されやすいので使用環境に注意しなければなりません。
各メーカーが出している商品の中で、二硫化モリブデンを使用しているものや、リチウムグリスにモリブデンが混ざっているものも多くあります。これらは、極圧性はそのままに耐水性や耐熱性を克服したものです。
なので”モリブデン”と書いているだけで耐水性や耐熱性がないというわけではないのです。
リチウムグリスは耐水性、耐熱性、潤滑性の優れていて、マルチパーパスグリスと言われるくらい汎用性があります。グリス選びに困ったらリチウムグリスを選んでおけば無難だと思います。
汎用性は非常に高いですが、ゴムや樹脂などに悪影響を与えるのでゴム製品や樹脂製品への使用は避けてください。
シャーシグリスはその名前の通り、車などによく使われるグリスです。リチウムグリス同様に耐水性、潤滑性に優れ、汎用性も高いのが特徴です。
汎用性に長けてはいますが、リチウムグリスほど性能は高くありません。しかし、比較的安価に手に入ります。
シリコングリス
シリコングリスはゴムや樹脂類に悪影響が出にくく、ゴム製品や樹脂製品の潤滑に使います。
オススメのグリス
いろんなメーカーからいろんな種類のグリスが出ていますが、僕のオススメのグリスはこれ!
化研産業さんのNASKAGREASE(ナスカグリース)です!
このグリスの特徴は耐水性、耐熱性、極圧性、特に潤滑性に優れています。
冒頭で書いたように、グリスは潤滑油に増稠剤と添加物を混ぜた物と言いました。
一般に粘度を出すための増稠剤には潤滑性はありません。つまり、グリスが固ければ固いほど潤滑性が落ちてしまうんです。潤滑油を薄めているようなものです。
しかし、ナスカグリースに使われているカルシウム系の特殊増稠剤は増稠剤自体に潤滑性があるので、固いグリスでも潤滑性が落ちにくいんです。
しかも、基になっている潤滑油はNASKALUB。とにかく潤滑性に優れているんです。
ただしこれも樹脂やゴム製品には良くないので、それらへの使用は避けてください。
現在、ファクトリーギア豊橋店にはNASKALUBはもちろん、NASKAGREASEの粘度の低いスプレーと、ジャバラタイプがあります。
グリス選びに迷った時は1度使ってみてください。
超オススメです!