トルクレンチの構造をカットモデルで紹介!
こんにちは、工具屋てっちゃんです。
先日、自動車整備の大学に行った時、生徒さんから人気だった工具の一つがトルクレンチ。
店頭でも車の整備、バイクの整備、自転車の整備で最近興味を持ってくれるお客さんが増えました。
ボルトの締め付け管理をするトルクレンチですが、そのトルクレンチをちゃんと管理していないと正確なトルクでボルトを締めることができません。
なのにトルクレンチの管理をちゃんとしない方も多いので、どうしてコイルバネ式のトルクレンチは使い終わったら設定トルクを戻さなければいけないか、という理由をトルクレンチの構造と仕組みで説明しますね。
まず、トルクレンチの中の構造がどんな風になっているのか?HAZETさんが以前持ってきてくれたトルクレンチのカットモデルを使ってちょっと紹介しますね!
トルクの設定の仕方は、各メーカーによって違いますが、このカットモデルの様にコイルバネ式のタイプが多いです。締め付けトルクを設定するときは、このグリップの中にあるスプリングを締め込んで行きます。
グリップを上に押し上げます。
すると爪がかかりますので・・・
爪が引っかかったら、グリップを廻して、スプリングを締め込んで、トルク値を設定します。
トルク値が低いときはスプリングはあまり締めこまれていません、トルク値が高くなればなるほど、スプリングを締め込んで行くのです。
そして、肝心の設定トルクに達した時に、どのようにして、「カチッ!」って言うのかを説明します。
真ん中の黄色の部品と赤色の部品の所に注目です!
設定トルクに達していない時は、この様な状態です。
(この部分の構造もメーカーによって違いますが、機構は概ね一緒です)
これでボルトを締め込んで行きます。
締め込んでいって負荷がかかると赤い部品が黄色の部品とスプリングを押し戻そうとうとします。
あの「カチッ!」の音は、この赤い部品が傾いた時の音なのです。
スプリングが緩い状態の時は、スプリングを押し戻す力は、弱くても戻ります。
でも、スプリングを締め込んで行くと、スプリングを押し戻す力は、強くないと戻りません。
このスプリングを押し戻す力の強い弱いが、トルク値になるわけです。
トルク値を設定している時は、今説明した様にスプリングを締め込んでいる状態です。スプリングに強い負荷がかかった状態です。
この状態で長期間そのままでいたら、スプリングを戻しても以前と同じ状態にはなりません、スプリングがへたってしまいます。
ということは、低いトルク値で締め付ける時に正確なトルクで締め付けられなくなってしまいます。
だから、トルクレンチを使い終わったら、トルク値を一番低い数値に戻しましょうというのは、こういう理由があるのです。
また、トルクレンチの高い安いは、このスプリングの品質の良い悪いによるところも大きいのです。
スプリングが安物であればすぐにへたってしまい、正確なトルク値で締め付けられなくなってしまうのです。
もちろんHAZETのトルクレンチは、高級品で校正もできるし修理もできるいいトルクレンチです。
でも、ちょっと高い・・・
何ですが、そんなHAZETのトルクレンチの40~200Nmのトルクレンチが、期間限定9月3日までの数量限定で大特価で店頭に3本だけあります。
ここではその価格は言えませんが、17・19のソケットとエクステンションがついて・・・。
言いたいけど言えない、本当にびっくり価格です。
豊橋店限定ですので、HAZETのトルクレンチに興味のある方はぜひ見にきてください。